ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー見てきた(ネタバレあり)

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泣ける所一個もないのに泣いた。

 

今、何かと話題のザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(The Super Mario Bros. Movie)を見てきました。

 

私は今20歳で、初めて触ったマリオはDSのNewスーパーマリオブラザーズ。

64やサンシャインは実況動画で見たことがあるぐらいのライトでもヘビーでもない中途半端なマリナーなんですが、そんな自分でも今回の映画は心の底から楽しめました。

 

まぁ、全世界で大絶賛されている作品なので(批評家除く)、マリオをいつ始めた人でも楽しめる作品だとは思うのですが......

 

ただ、映画を見た興奮がまだ冷めないので、ここに感想を書き連ねて行こうと思います。

 

 

映像表現について

イルミネーションといえばミニオン。

ミニオンといえばデフォルメ化しまくった3DCG。

デフォルメ化しまくった3DCGといえば『マリオ』と言った感じで、もともとマリオシリーズとイルミネーションは相性抜群だと思います。

ですが、最初トレーラーを見た時、正直不安が脳裏をよぎりました。

 

 

 

(吹替版最終トレーラー)

「あれ、やたらリアル過ぎない...?」

 

いや、全然デフォルメ化されてるし、リアルではないんだけど......

ライティングとかテクスチャとか気合入れすぎじゃない....?

名探偵ピ◯チュウとか、ソ◯ックみたいな、映像表現に気合入れすぎて肝心の中身が、みたいな映画にならない...?

 

そんな、批判して通ぶりたいだけのクソオタクみたいな不安を抱きながら映画館へ足を運びましたが、その心配は最初の数秒で吹き飛びます。

 

「あ、これなら大丈夫だわ」と一瞬で分からされました。

 

原作に対する熱すぎるリスペクト

冒頭数秒から、マリオ、マリオ、任天堂、マリオ、と至るところにマリオと任天堂要素が散りばめられています。

 

まずイルミネーションのビデオロゴ(ピクサーで言うところの電球が飛び回って文字を潰すあれ )では、ミニオンがマリオカートに乗っており、スタートダッシュに失敗します。

この時にマリカーのカウントダウン音が鳴るのですが、まんまゲームの音なんですよね。

 

もし自分がここの仕事任されたら、「マリオカートっぽい何か」を作って、観客が「あ、これマリカーじゃんwww」ってなってくれるのを期待します。

ですが、妥協なく誰が見ても「マリカー」と分かる様に作る隙きのなさ。

 

任天堂の素材を使って、ミニオンという他社キャラが輝いてる映像が流れると言うのは強烈な導入でした。

 

本編に入ると、それはもう任天堂要素のオンパレードです。

パルテナをプレイするマリオ、画面に表示される「ヤラレチャッタ!」の文字、パンチアウトにルイージの携帯着信音がゲームキューブなど。

 

他にも、スターフォックス、ピクミン、ダックハント、マリオメーカー等数えたらキリがないほど沢山の任天堂ネタが盛り込まれていました。(帰ってから小ネタ解説動画を見て、沢山見落としていることを知ってショックを受けました)

 

そして、そんなリスペクトが顕著に出ていたのはやはり音楽です。

マリオ音楽のアレンジを避けて今回のマリオ映画をレビューすることは出来ないでしょう。

音楽が良すぎる!

よく知る曲のアレンジというものはやはり心が大きく動くもので、1つの曲に聞き飽きたら「曲名+Remix」など調べたりしたりして、感動をリセットしたりします。

しかし、ネットユーザーの作る作品は商業的な目的よりは趣味で作られる物が多いので、妥協に耳を塞ぐことを前提に楽しむ必要があります。

 

ですが、今回は映画。商業の関係上妥協は許されないですし、アレンジ元はあの国民的ゲームのマリオですから、そら本気になります。

 

特に最終決戦で流れたスター取得音のアレンジ「Superstars」は、ワクワクと感動で泣けるシーンでもなんでも無いのに涙が溢れました。

 

あの迫力のサウンドはぜひ映画館で体験してほしいです。

 

排除された日本人

排除された日本人というタイトルを付けると差別的で語弊がありますが、スタッフロールからも今回の作品に対する本気度が伺えました。

最初の版権に関わるクレジットでは日本人の名前がちらほら出てくるのですが、映像制作側のスタッフになると日本人が全くおらず、自分が確認出た範囲だと日本名の方は1名だけでした。

単にイルミネーション側のスタッフに日本人がいないだけかなとも思うのですが、日本のゲームだからという安易な理由で日本人をスタッフに招き入れてリスペクトを示すなんて冷める好意は一切していません。

自分達が本気で作りたいものを作ってリスペクトを示すという姿勢が本当に素敵でした。

 

あと、エンドロールに岩田聡さんの名前があってウルッときました。

 

まとめ

今作はアクションムービーで、ストーリーもご都合主義な部分が多く、JOKERの様に考察を楽しむ作品でもなければ、タイタニックのような泣ける物語でもありません。

 

ですが、マリオという作品はこうだよな! となる演出が多く、マリオと共に歩んできた人生をそのまま追体験しているような、自分の記憶の深い部分から感動が引きずり出されるような、そんな感覚を味わいました。

 

泣かせるシーンはないが、何故か涙が止まらない映画。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー。

ここ数年見た中で、一番心が動いた映画でした。

 

 

この記事を書いた人
SAMO

さも/Samo

Samo-shop管理人、マジシャン。

2002年、石川県生まれ。岩手で育ち現在は東京に在住。クローズアップマジックをメインに活動している。手軽にギミックのような現象を起こせるスライト技術の開発に力を入れており、日常の生活にマジックが浸透することを目指している。代表作は「スグスチェニアスローカード」「アニェッホ」など。


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